江戸末期の俳人の娘として生まれ、父から「言葉には命が宿っている」という教えを受けて育ってきた女で、父の教えを重要視して言葉遣いを美しくする努力をしてきた。気立てがよく見た目も人並みに美しいことから早くに縁談が舞い込むなど順風満帆な人生を歩むかに見えたが、料理が苦手という表現では生易しいほどに壊滅的な腕前、かつ無知で、柿とカニを纏めて盛った料理?を振る舞ったところ食中毒を引き起こし、聞くに堪えない罵詈雑言と共に家を追い出される。
今までに聞いた事のない汚い言葉が父の教えの影響で脳裏に染みつき、思い込みによって体が蝕まれる間に放浪して悪魔の隠れ里に到達する。一命を取り留めるが衰弱は続き、赤い月の夜に自ら望んで悪魔となった。父の教えが刷り込まれたことで言葉に命を与える能力を得て、隠れ里を出ては「料理」と称して言霊で人を傷つける。傷つけた人間が死んでしまうことも多く、食いっぱぐれては親しい悪魔に泣きつくこともある。
能力【転移】
「料理」のために言葉を集めるので頻繁に使用してあちこちを飛び回る。
能力【引き寄せ】
「料理」で得物が死にそうなときに思い出したかのように使うことはあるが、あまり存在を意識してはいない。
固有能力【言霊】
目の前で発された言葉を鬼火のような物体に変化させる。命を与えられた言葉は自律して動き、その言葉に込められた意図の通りに行動する。言霊を生み出す数に限りはないが、六時間ほど経つと力を失う。
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